滋賀医科大学 脳神経外科学講座

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潜在性二分脊椎

脊髄膜瘤のように体表上に明らかな異常を認めてなくても、内部で脊髄周囲に異常を認める病気として潜在性二分脊椎があります。生後数ヶ月以内に腰仙部の皮膚異常(皮膚の陥没や皮膚の膨隆、色素斑など)で見つかる場合と、もう少し大きくなって尿の問題として見つかる場合があります。治療の時期やその必要性については児の発育や症状などについて定期的な受診を行い考えていきます。治療後も、排尿や下肢機能の検査、脊髄MRIの検査など定期的に経過観察が必要となります。

付近の小児科や産婦人科より多くのご紹介をいただいております。おしりの割れ目より頭側に皮膚の陥没や隆起がある場合や正中からずれている陥没、陥没の周囲がふくれているなどを認める場合は当科への受診をお勧めします。

脊髄に皮下の脂肪がくっついた状態‘(黄色点線)で残ってしまう脊髄脂肪腫(潜在性二分脊椎の一種)と呼ばれる病気です。脂肪によって脊髄の下端が癒着して脊髄に悪影響が出ておりましたが、手術によって改善しております。