
脳動静脈奇形
脳動静脈奇形は1.12〜1.42人/10万人の発見率で未破裂脳動静脈奇形の破裂率は年間1.3〜2.2%と言われております.
発見契機は頭痛やてんかんなどなんらかの症状を持って受診された場合の画像検査や,脳ドッグや他の疾患のスクリーニングで偶発的に発見される場合があります.
治療には頭痛やてんかんに対する内科的治療と外科的治療・血管内治療・放射線治療の複合あるいは単独での外科治療が選択されます.外科治療は病変の大きさや血流や部位の脳機能などの評価によって選択されますが,当科では術前検査を行い,カンファレンスで各々の担当による意見を出しあって,合議で治療方法を決定しております.
右後頭葉の出血発症脳動静脈奇形の塞栓術後の写真
左上 塞栓術前の右内頚動脈撮影
左下 塞栓術後の右内頚動脈撮影=異常な血管がほぼ塞栓できています
右上 右内頚動脈塞栓が終了し,塞栓術前の右椎骨動脈撮影
右下 塞栓術後の右椎骨動脈撮影=椎骨動脈系からも異常な血管が塞栓でき,そのまま全身麻酔を継続して,手術室に移動し血管塊(ナイダス)摘出を行いました.